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オフィスの電話を前に、広告代理店を名乗る営業の内容を確認している担当者のイメージ

「Googleの正規代理店」を名乗る営業電話:見分け方と断り方

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代理店広告運用

「Googleの正規代理店」を名乗る営業電話:見分け方と断り方

アドサプリ運営チーム2026.08.25
オフィスの電話を前に、広告代理店を名乗る営業の内容を確認している担当者のイメージ

「Googleの正規代理店の者です。御社の広告アカウントを拝見したのですが、いまの設定だとかなり損をされています」。こういう電話が、ある日突然かかってきます。広告を代理店に任せていて、その中身を自分では把握できていない会社ほどこの一言は効くので、「電話で言われた内容が本当なのか分からず、そのまま面談だけ受けてしまった」という相談が寄せられます。

こうした連絡をすべて怪しいものとして切る必要はありません。まっとうな営業もあります。ただ、前提知識がないと話し方のうまさと会社の実力を取り違えます。まず押さえたいのは、名乗りに使われる肩書きの正体です。

この記事の要点

  • Googleが公式に使うのはGoogle Partners/Premier Partner/Google認定パートナー。「正規代理店」はこの中にない
  • 警戒すべきは肩書きではなく「Googleの担当者です」とGoogle本体を装う名乗り。認定パートナーの名乗り自体は正当な表現
  • マップ・ビジネスプロフィールを名乗る電話は別種。登録も更新も無料なので、費用を求められた時点で話が事実と食い違う
  • 断り方より効くのは社内の型。誰に・何を・いつまでに共有するかを決めておくと、一人で抱え込む事故が減る

1. 「Googleの正規代理店です」という電話の典型パターン

寄せられる話を並べると、流れはよく似ています。まず電話口で会社名が名乗られ、そこに「Googleの担当者です」「Googleから御社を案内されました」といった、媒体側からの連絡に聞こえる前置きがつきます。次に、御社のサイトや広告を確認したという話があり、いまの状態には問題があると告げられる。そして「担当者が近くまで伺うので30分だけ」という面談の打診に進み、訪問時には印刷された簡易的な分析資料と、その場での申込書が出てきます。提示される条件は、月の広告費30万円に運用手数料6万円という小ぶりなものから、初期費用20万円と12カ月の最低契約がつく形まで幅があります。

この流れ自体は法人向けの営業でよく見る形です。問題は、広告が「良し悪しを発注側が判定しにくい」商材である点にあります。コピー機や保険なら価格や条件を比べられますが、広告運用の巧拙は中身を見て判断できる人でなければ評価できないので、話の内容ではなく話し方から判断する材料が要ります。話し方に出ます。

2. 「正規代理店」とGoogleの公式な呼び方

Googleには「正規代理店」という名称の公式資格は存在しません。Googleが公式に使う言葉は、Google Partners、Premier Partner、そしてこれらを指すGoogle認定パートナーの3つで、「正規代理店」はこの中に含まれません。裏を返せば、「Google認定パートナーです」という名乗り自体は正当な表現なので、その一言だけを理由に警戒する必要はありません。

バッジの要件も公開されています。アカウントの最適化スコアが70%以上であること、過去90日間の広告ご利用額が常に1万米ドルを超えていること、アカウントを担当するメンバーの50%以上がGoogle広告の認定資格を取得していること。読んで分かるとおり、一定の広告費と資格保有者を抱えているかを見る基準であって、運用の巧拙そのものを測るものではありません。肩書きは会話を進めるための情報の一つ、という置き方が現実的です。

確認は公式ディレクトリで会社名を探すのが確実ですが一点だけ癖があり、このディレクトリは既定でPremier Partnerだけを表示するため、通常のパートナーを探すときはフィルタを「すべてのパートナー」に切り替えてください。ここを知らずに「載っていないから怪しい」と判断する例をよく見ます。電話中に調べる必要はなく、「後ほど確認します」で十分です。

3. Googleマップ・ビジネスプロフィールを名乗る電話との違い

混同されやすい電話がもう1つあります。「Googleマップの管理をしている者です」「ビジネスプロフィールの情報が古いので更新の手続きが必要です」といったものです。入口は広告の営業電話と似ていますが、性質は違います。

Googleビジネスプロフィール(地図や検索結果に表示される店舗・会社の情報)は、事業者自身が無料で管理できる仕組みで、登録も更新も費用はかかりません。ですから「登録料」「年間の更新料」「マップでの上位表示を保証します」といった話が出た時点で内容が事実と食い違っており、月8,000円といった小額の提示が多いので、金額が小さいぶん確認せずに通してしまいやすいのが厄介です。

見分け方は単純で3点です。1つ、費用を求められたら断る。2つ、「Googleです」と名乗られたら会社名を聞く。3つ、マップの情報が気になるなら自社の管理画面から直せる。広告の営業電話とこの種の電話は同じ人が受けることが多いので、社内の対応ルールはまとめて作るのが効率的です。

4. 営業トークの典型と、その場で使える見分けどころ

繰り返し出てくる話法を整理します。どれも一つだけで黒と決まるものではなく、重なるほど慎重になったほうがよい、という性質です。

Google本体からの連絡だと感じさせる名乗り方

「Googleの担当者です」「Googleから御社を案内されました」といった名乗りで、聞いた側は媒体側からの公式な連絡だと受け取ります。第2章のとおり「Google認定パートナー」は公式な言葉なので、問題は肩書きではなく、代理店であることを伏せてGoogle本体を装う点にあります。会社名を聞き取れないまま話が進むこともあるので、最初に「会社名とお名前をもう一度お願いします」と確認してメモに残します。ここを濁されるようなら、丁寧に切って構いません。

不安を煽る「いまのアカウントは損をしています」

電話の段階では、相手は自社の広告アカウントの中身を見ていません。閲覧権限を渡していないのですから当然です。外から見えるのは、広告が出ているかどうか、広告文やLP(広告のリンク先ページ)の見た目といった表面的な情報だけです。それでも断定的に損失額まで語られるなら、根拠は推測です。「どのデータをご覧になっての話ですか」と聞けば見当はつきます。根拠を聞けば済みます。

残る2つは広告に限らない営業一般の型なので、短く触れます。1つは、その場で決めさせようとする段取り。「今月中の申込みなら初期費用が無料」「この枠は今日までです」といった時間の圧力です。もう1つは、成果を言い切る話法です。「CPAを必ず半分にします」「掲載順位1位を保証します」といった断定で、CPAとはコンバージョン(CV、問い合わせや購入などの成果地点のこと)1件あたりにかかった広告費のことです。広告の成果は商材や競合、季節でも動くため運用前に着地を言い切れる性質のものではなく、この2つを含む商談段階の見極めは「危ない広告代理店の見分け方:契約前の商談で分かる兆候」にまとめています。

※ 「損をしています」が本当かどうかは、アカウントを開けば分かります。月次の広告アカウント診断「アドサプリ」の診断レポートのサンプル(無料)をご覧ください。お預かりするのは読み取り専用の権限だけです。

5. なぜ受けてしまうのか:不安の上に差し出される答え

面談を受けた方が後から「なぜ聞いてしまったのか」と自分を責めることがありますが、理由は判断力の不足ではありません。もともと不安があるところに、答えらしきものが差し出されるからです。レポートの数字が良いのか悪いのか自分では判定できず社内に相談できる人もいないところへ「いまの状態には問題がある」と言われれば、否定する材料がない以上、心当たりが先に立ちます。

こうした営業に揺れるのは営業側の巧みさより自社に現状把握の手段がないからで、対策は断り文句を覚えることではなく、現状を自分の言葉で説明できる材料を持つことです。「今月は42万円使って問い合わせが14件、1件あたり3万円」と即答できれば、根拠のない指摘は自然にすり抜けていきます。

6. 断り方4パターンと、社内に残す記録

断ることに気を使う方が多いので、使える言い回しを挙げます。共通するのは、相手の主張の正誤を議論しないことです。議論を始めると知識量で押され、時間だけが消えます。

  • その場で終える:「広告は現在の取引先にお任せしていて、新規のご提案は社内でお受けしない方針です」。方針として伝えると、個人の判断への反論が入りません。
  • 資料だけ受け取る:「ご提案はメールで資料をいただけますか。社内で確認のうえ、必要があればご連絡します」。文面が残るので、後から冷静に読み返せます。
  • 肩書きを確認する:「Google Partnersのディレクトリで確認したいので、正式な会社名をお願いします」。制度を知っている相手だと分かるだけで、話の進み方が変わります。
  • 比較の土俵に乗せる:「見直しの時期には複数社から相見積もりを取ります」。今は断るが将来を否定しない形なので、角が立ちません。

訪問中に契約を迫られたら、「決裁が私の一存ではできないので持ち帰ります」で構いません。その場で判子を押さない、口約束もしない。この2つでたいていの局面は乗り切れます。

断り方より効くのが社内の型です。抱え込みが事故を生みます。電話に出た本人が内容を共有しないまま抱え込み、一人で判断材料を背負ったまま面談の日を迎えてしまうケースをよく見ます。防ぐには、エスカレーションの決まりを3点だけ作れば足ります。

  • 誰に:広告費の決裁者(経営者か管理部門長)に一次連絡し、広告の担当者にも同報する。窓口を1人に固定すると受けた人が迷いません。
  • 何を:日付/会社名/担当者名と電話番号/名乗り方(「Googleの」と言ったか)/指摘された内容/こちらが答えたこと。この6項目をメールかチャットに1本流すだけです。
  • いつまでに:受けた当日中。面談を打診されている場合は、返事をする前に必ず流す。「後で」にすると面談の約束が先に入ります。

この型があれば、同じ会社から半年後に連絡が来たときに前回と話が食い違っていないかを確かめられますし、受けた人によって返事がばらつくという穴も塞げます。

7. 現状を確かめたいなら、売り込みと切り離す

厄介なのは、電話を切った後に「でも、本当に損をしているのかもしれない」という気持ちが残ることで、実際にアカウントを開けてみると、除外キーワードが長く更新されていない、CVの計測が重複しているといった詰まりが見つかることはあります。

まずは自分で確かめる道があります。管理画面の閲覧権限さえ手元にあれば、成果の推移と検索語句や変更の履歴を見比べるだけでも状態の見当はつきますし、手順は「Google広告のアカウント診断を自分でやる5ステップ」に整理しました。

ただし、自力で届く範囲には線があります。数字の推移や履歴の有無は見えても、計測が正しく取れているか、いま出ている検索語句に打つべき手が打たれているか、入札の設計が商材に合っているかは、アカウントを日常的に触っている人でなければ判定できません。電話口で「損をしています」と言われて揺れるのは、この部分の答えを自分では持てないからです。

その確認を「売り込みに来た相手」に頼むのは順番が違います。契約を取ることが目的の場に置かれた診断は、どうしても指摘の量が多くなります。問題があるほど提案につながる構造だからです。だからこそ契約の話と切り離された場で、いまの運用者とは別の実務者にアカウントを見てもらう価値があり、乗り換えを検討する段階になったら進め方は「広告代理店を切り替えるときのチェックリスト」に整理してあります。営業電話に振り回されない状態とは、断り方がうまい状態ではなく、自社の現在地を自分の言葉で言える状態のことだと思います。

※ 自社の現在地を言葉にする材料として、診断レポートのサンプル(無料)をご覧ください。運用の受託を前提にした場ではないので、いまの代理店との契約はそのままで構いません。

よくある質問

Q. 電話で「Google Partnersです」と言われました。信用してよいのでしょうか?

A. Google Partnersは実在する制度なので、名乗ること自体は問題ありません。ただし制度への参加は条件を満たしていることを示すだけで、自社の商材との相性や担当者の力量までは示しません。肩書きの確認と、運用を任せる判断は分けて考えてください。

Q. 面談を受けて、その場で契約書にサインしてしまいました。どうすればよいですか?

A. まず契約書を読み返し、最低契約期間と解約の予告期間の2点を確認してください。ほかの条項の落とし穴と読み方は「広告代理店の契約書チェック」にまとめています。運用が始まる前であれば、条件の見直しを申し入れられる場合もあります。

Q. Google Partnersの認定は、どこで確認できますか?

A. Googleの公式パートナーディレクトリで会社名を検索すれば確認できます。1点だけ注意があり、このディレクトリは既定でPremier Partnerのみを表示します。通常のパートナーを探すときは、フィルタを「すべてのパートナー」に切り替えてください。バッジの要件は、最適化スコア70%以上、過去90日間の広告ご利用額が常に1万米ドル超、アカウント担当者の50%以上がGoogle広告の認定資格を取得していることです。広告費と資格保有者の条件なので、運用の巧拙を保証する認定ではありません。

この記事の執筆者:アドサプリ運営チーム(運営:ライムクロス株式会社)。現役の広告運用者が、月次の広告アカウント診断「アドサプリ」を提供しています。

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