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広告経由の電話問い合わせを計測するイメージ

電話コンバージョンの計測方法:電話問い合わせが多い業種の広告評価

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電話計測計測・GA4

電話コンバージョンの計測方法:電話問い合わせが多い業種の広告評価

アドサプリ運営チーム2026.08.20最終更新 2026.09.14
広告経由の電話問い合わせを計測するイメージ

電話コンバージョンを計測していないと、成果が見えないだけでなく、自動入札が電話で問い合わせる人を探しに行かなくなります。フォームのコンバージョンしか計測していなければ、入札アルゴリズムにとって電話ユーザーは存在しないのと同じだからです。Google広告の標準機能だけでも計測方法は3つあり、まずはそこから始められます。

リフォーム、士業、クリニック、修理サービス。問い合わせの主役が電話という業種で広告を運用していると、たいていぶつかる壁があります。「フォームからのコンバージョンは月5件。でも電話は月30件鳴っている。広告の管理画面には、その30件がほとんど写っていない」。この状態で管理画面のCPAだけを見て「広告の調子が悪い」と判断するのは、体重計に片足だけ乗せて一喜一憂するようなものです。

電話コンバージョンの計測は、実は特別なツールがなくても一定レベルまでは無料で始められます。この記事では、Google広告の標準機能でできる範囲と、コールトラッキングツールが必要になる分岐点、そして「電話の質」まで広告評価に返す設計を、順を追って整理します。

この記事の要点

  • 電話CVを計測しないと、自動入札がフォーム経由のユーザーばかりに最適化され、電話中心の業種では配信がゆがむ
  • Google広告の標準機能だけでも「電話番号アセット」「サイト上の番号タップ計測」「通話レポート」の3つが使える。電話専用広告は2026年2月に新規作成が終了済み
  • 通話時間のしきい値(例:60秒以上)を設定すると、間違い電話や営業電話をCVから除外しやすくなる
  • 媒体横断の計測やキーワード単位の通話分析が必要になったら、番号を動的に出し分けるコールトラッキングツールの出番

1. 電話CVを計測しないと何が起きるか

最初に、計測しない場合のデメリットを具体的にしておきます。単に「成果が見えない」だけでは済みません。

現在のGoogle広告は、目標アクション単価(tCPA)などの自動入札が主流です。自動入札は「コンバージョン(CV)としてカウントされたユーザー」に似た人を探しに行きます。フォームCVしか計測していなければ、入札アルゴリズムにとって電話ユーザーは存在しないのと同じです。結果として、フォームを好む層(若年層やBtoBの情報収集層など)に配信が寄り、今すぐ電話したい緊急性の高い層、多くの業種でいちばん受注率が高い層への配信が細っていきます。

もうひとつの実害は予算判断です。電話込みの実際のCPAが8,000円なのに、管理画面上はフォームのみで25,000円に見えていれば、「このキャンペーンは高すぎる」と誤って予算を削る判断につながります。電話比率が5割を超えるような業種では、計測の有無が運用成績そのものを左右すると言っても大げさではありません。

2. Google広告の標準機能でできる3つの計測方法

Google広告には、追加費用なしで使える電話計測の仕組みが3つあります。それぞれ役割が異なるので、混同しないように整理します。かつて選択肢に入っていた電話専用広告については、その後に触れます。

電話番号アセット

検索広告の下に電話番号を追加表示する機能です。スマートフォンではタップするとそのまま発信できます。広告から直接かかってきた電話を計測できる、いちばん手軽な入口です。

補足:電話専用広告は新規作成が終了している

見出しをタップすると発信になる、電話に特化した広告フォーマットです。ただし公式ヘルプでは、2026年2月に新しい電話専用広告を作成するオプションがすべて削除され、2027年2月には既存の電話専用広告でインプレッションが発生しなくなると案内されています。移行先はレスポンシブ検索広告に電話番号アセットを追加する構成です。既存の広告が残っているなら、配信停止までに置き換えておきます。

ウェブサイトの電話番号タップ計測

広告をクリックしてサイトに来たユーザーが、サイト上の電話番号リンクをタップした回数をCVとして計測します。コンバージョントラッキングの設定で「ウェブサイトからの通話」を選び、タグで番号を挟む形です。LP経由の電話を拾える一方、「タップ=通話成立」ではない点は割り引いて見る必要があります。

通話レポート(Google転送電話番号)

広告に表示される番号をGoogleの転送用番号に差し替え、通話時間や開始時刻まで記録できる仕組みです。次のセクションで詳しく見ます。

3. 通話レポートの仕組みと、日本で使うときの注意点

通話レポートを有効にすると、電話番号アセットや電話専用広告に表示される番号が、Google広告専用の転送電話番号に置き換わります。ユーザーがその番号にかけると自社の番号へ転送され、Googleが間に入ることで「どの広告経由か」「何秒話したか」が記録される仕組みです。2026年8月時点のGoogleヘルプ「Google広告専用転送電話番号」の対応国一覧には日本も含まれており(日本でのサービス提供者はGoogle Connect Asia Pacific Pte Ltd.と記載されています)、国内アカウントでも利用できます。

この機能の価値は、通話時間をCVの条件にできることです。たとえば「60秒以上の通話のみコンバージョンとしてカウント」と設定すれば、間違い電話や数秒で切れた着信を成果から除外できます。営業電話や求人応募の電話が混ざる業種では、しきい値の設計が数字の信頼性を大きく左右します。目安としては、商談につながる会話が最低でも何秒かかるかを、実際の通話履歴から逆算して決めるのが実務的です。

注意点もあります。表示されるのが見慣れない転送番号になるため、番号をメモして後日かけ直すユーザーの分は計測が切れます。またGoogleのヘルプにも、一部の通話では発信者番号としてユーザーの番号ではなくGoogleの番号が表示されると明記されています。折り返し架電を重視する業態では、運用フローへの影響を事前に確認しておきたいところです。

設定の手順と、確認する画面

手順も具体化しておきます。通話レポートの有効化は、Google広告のヘルプの案内どおり「管理者」メニューから「アカウント設定」を開き、通話レポートの項目をオンにして保存するだけです(画面名は2026年8月時点のもの)。この項目自体が見当たらない場合は、そのアカウントの国や種別で転送電話番号が使えない可能性があります。

コンバージョンとしての計測は、左メニュー「目標」の「概要」から新しいコンバージョンアクションを作成し、電話に関する種類を選びます。広告に表示された番号への通話、ウェブサイト上の電話番号のクリック、インポートした通話の3系統があり、それぞれ別のアクションとして一覧に並びます。通話時間のしきい値は、この作成画面のなかで秒数として指定します。設定を終えたら「目標」の「概要」に戻り、ステータスが計測中に変わるか、最初の通話が記録されるかを数日かけて見ます。

あわせて考えたいのが、しきい値の妥当性です。60秒に置いたものの、実際に商談化した通話の中央値が3分だった、というケースでは、数十秒のノイズを弾けているだけで、質の高い通話も低い通話も同じ1件として扱われています。直近で商談化した通話20件の通話時間を並べ、下から2割の位置にある秒数をしきい値の候補にすると、実態に近い線が引けます。逆にしきい値を長く取りすぎると、要件だけ伝えてすぐ切る、質の高い常連客の入電まで落としてしまいます。

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4. コールトラッキングツールが必要になる分岐点

Google広告の標準機能で足りるのは、「Google広告経由の電話が分かればよい」段階までです。次のような要件が出てきたら、専用のコールトラッキングツールを検討するタイミングです。

  • Google広告だけでなく、Yahoo!広告・Meta広告・自然検索・チラシなど、流入元ごとに電話を比べたい
  • キーワードやキャンペーン単位まで掘り下げて、どの検索語句が電話を生んでいるか知りたい
  • 通話の録音や応答状況(取り逃し件数)まで含めて、電話対応の品質を管理したい

コールトラッキングツールは、流入経路ごとに異なる計測用番号を発行し、サイト上の表示番号を動的に切り替えることで「どの経路からの電話か」を特定します。国内でも複数のベンダーが月額数千円〜のプランから提供しており、番号の発行数や録音機能で料金が変わるのが一般的です。取得した通話データをオフラインコンバージョンとしてGoogle広告に戻せるツールを選ぶと、後述する入札への活用までつながります。

一方で、電話が月に数件しかない段階でツールを入れるのは過剰投資になりがちです。まず標準機能で電話の規模感を把握し、月20〜30件を超えて経路別の内訳が意思決定に効いてくる段階で導入する、という順序が費用対効果に合うことが多いと感じます。

5. 電話の「質」を広告に返す:オフラインコンバージョン活用

計測の最終形は、件数だけでなく質を広告に返すことです。電話30件のうち、商談化したのは8件、受注は3件。この差分を管理画面に反映できると、自動入札は「受注につながる電話」を生む配信を学び始めます。

やり方は大きく2段階あります。第一段階は前述の通話時間しきい値で、明らかなノイズを除くこと。第二段階は、通話の結果(商談化・受注)をCRMや対応記録に残し、拡張コンバージョンやオフラインコンバージョンのインポートでGoogle広告へ戻すことです。電話の場合はフォームと違ってクリックIDが取れないため、コールトラッキングツール側で通話と広告クリックを紐付けてくれる仕組みを使うか、通話CVを起点にした値の調整で近似します。

ここまでやると、「電話は多いが冷やかしばかりのキーワード」と「件数は少ないが受注率の高いキーワード」の区別がつくようになります。実際、電話CVを入札対象に加えただけで管理画面上のCPAが下がり、営業側の体感も改善した、という例は珍しくありません。逆に、質の検証をせずに電話タップを全部CV扱いにすると、タップだけして切る層に配信が寄るリスクもあるため、しきい値と定期的な質のチェックはセットで運用したいところです。

6. 業種別の現実的な組み合わせ例

最後に、よくある3パターンの構成例を挙げます。そのまま真似るというより、自社の電話比率と件数規模に当てはめる叩き台にしてください。

緊急対応型(修理・鍵・水道など)。レスポンシブ検索広告に電話番号アセットを付けた構成を軸に、通話レポートで30〜60秒のしきい値を設定。サイト経由よりも広告から直接の発信が多いため、標準機能の比重が高い構成です。

比較検討型(リフォーム・士業・クリニックなど)。検索広告+LPが主戦場なので、サイト上の番号タップ計測と電話番号アセットを併用。月30件を超えたあたりでコールトラッキングツールを入れ、経路別・キーワード別の分析に進むケースが多い印象です。

店舗集客型(来店予約が電話中心)。ビジネスプロフィール経由の電話と広告経由の電話が混ざりやすいため、まず番号の出し分けで経路を分離することが優先になります。広告経由分にはしきい値を設け、予約成立を質の基準に置きます。

共通するのは、「完璧な計測」を最初から目指さないことです。電話計測は2〜3割の誤差が残る前提で、それでも計測ゼロとは意思決定の質がまるで違います。まず1つ、来週から動かせる計測を仕込むところから始めるのが結局いちばん早い道です。

7. つまずきやすい5つの落とし穴

電話計測で止まる場面は、だいたい決まっています。診断でよく見つかるものを挙げます。

  • 番号がテキストではなく画像:ヘッダーの電話番号が画像で置かれていると、タップ計測もツールによる番号の出し分けも効きません。まず文字での実装に直します。
  • 電話リンクが未設定:スマートフォンで番号をタップしても発信画面が開かない状態です。発信までの手間が増えるだけでなく、計測の起点も失われます。
  • 営業時間外の着信を数えていない:夜間や休日の入電が取り逃しになっているなら、広告の配信時間帯と受電体制がずれています。曜日別・時間帯別の入電数を1か月分並べると判断できます。
  • タップだけをCVにして値を高く置く:タップ1件に受注相当の価値を設定すると、入札はタップしやすい層へ寄ります。タップと通話成立で別のコンバージョンアクションを作り、値を分けるのが安全です。
  • 受電記録が残っていない:誰がいつ何の用件で受けたかが残らないと、質の検証に進めません。着信のたびに1行だけ書く運用から始めれば十分です。

どれも派手な施策ではありませんが、電話が主力の業種では、この5つを潰すだけで管理画面の数字と現場の実感の距離がかなり縮まります。特に3つ目の取り逃しは、広告費を削る前に見るべき論点です。配信を止めても鳴らない電話が増えるだけで、取り逃していた分は最初から成果になっていません。

よくある質問

Q. 電話コンバージョンの計測は無料でどこまでできますか?

A. Google広告の標準機能である電話番号アセット、サイト上の電話番号タップ計測、通話レポート(転送電話番号)は追加費用なしで利用できます。Google広告経由の通話件数と通話時間ベースの計測まではこの範囲で可能です。なお電話専用広告は2026年2月に新規作成が終了しており、これから組むならレスポンシブ検索広告+電話番号アセットが前提です。媒体横断の比較や録音、キーワード単位の詳細分析が必要になった段階で、有料のコールトラッキングツールを検討すれば十分と言えます。

Q. 電話番号のタップ数をそのままコンバージョンにしてよいですか?

A. タップは発信の意思表示ではあるものの、通話成立とは限らず、押し間違いも含まれます。可能であれば通話レポートやコールトラッキングツールで通話時間を取得し、60秒以上など自社の商談実態に合わせたしきい値を設けるのが安全です。しきい値が設定できない場合も、タップ数と実際の入電記録を月次で突き合わせ、乖離の大きさを把握しておくことが大切です。

参考:公式ヘルプ・一次情報

本記事の内容は、以下の公式ドキュメントを一次情報として確認しています。仕様は変更されることがあるため、実際の設定時は最新のヘルプをご確認ください。

この記事の執筆者:アドサプリ運営チーム(運営:ライムクロス株式会社)。現役の広告運用者が、月次の広告アカウント診断「アドサプリ」を提供しています。

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