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並んだ赤と黄色の2つの玄関ドア

Google広告とMeta広告、初めて出すならどっち?業種と目的で決める

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マーケティング戦略Google広告

Google広告とMeta広告、初めて出すならどっち?業種と目的で決める

アドサプリ運営チーム2026.10.15
並んだ赤と黄色の2つの玄関ドア

初めて出す広告をGoogle広告にするかMeta広告にするかは、「自社の商材が今、検索されているか」で8割決まります。検索されている商材なら、探している人に出せるGoogle広告の検索広告から始めるのが順当で、まだ検索されていない商材や、見た目で欲しくなる商材なら、興味を持ちそうな人に見せに行くMeta広告が先になります。残りの2割は、成果の定義と予算の大きさで決まります。

両媒体の数字を同じ物差しで見ると、違いが分かりやすくなります。WordStreamが2025年に公開した米国の調査では、Google広告の検索広告はCTR(クリック率、表示に対してクリックされた割合)6.66%、CPC(クリック単価)5.26ドル、CVR(コンバージョン率、クリックに対して成果になった割合)7.52%でした(調査内の表記は「平均」ですが、外れ値の影響を除いた中央値です)。WordStreamを運営するLocaliQが2026年9月に更新したMeta広告の調査では、リード獲得目的の広告でCTR 2.70%、CPC 1.80ドル、CVR 8.54%です。CPCは安いがクリックされる確率は低いMeta、CPCは高いが探している人に当たるGoogle、という構図がこの4つの数字に出ています。

この記事の要点

  • 判断軸は2つ。商材が検索されているか、そして成果を「今すぐの問い合わせ」と「先の認知」のどちらに置くか
  • 月30万円以下なら1媒体に絞ること。2つに割ると、どちらも学習に必要な件数に届かない
  • 困ったときに探す業種はGoogle広告、見た目で選ぶ商品はMeta広告が典型。ただし自社の検索ボリュームを調べた結果が優先
  • 最初の90日は媒体の優劣ではなく、計測が動いているかを確かめる期間になる

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1. 第1の軸:商材は今、検索されているか

検索広告は、人が検索窓に打った言葉に合わせて出る広告です。つまり、誰も検索していない商材には出しようがありません。これが第1の軸になります。

確かめ方は難しくありません。Google広告のキーワードプランナーに、自社の商材を表す言葉を5〜10個入れて、月間の検索ボリュームを見ます。地域を自社の商圏に絞ったとき、合計で月1,000回を超える検索があれば、検索広告で始める土台はあります。月100回に満たないなら、検索している人がそもそも少なく、Google広告に予算を置いても配信先がありません。この場合は、Meta広告で「こういう商品がある」と知らせるところから始めるほうが、同じ予算で届く人数が桁で変わります。

見落としやすいのは、検索されているのが「商材名」ではなく「悩み」のほうだという点です。新しいカテゴリの商品でも、それが解決する悩みは以前から検索されていることが多く、たとえば「社用車 管理 面倒」のような言葉に需要があれば、商材名を誰も知らなくても検索広告は成立します。商材名と悩みの両方で調べて、合計の数字で判断します。なおキーワードプランナーの検索ボリュームは、広告を出していないアカウントだと「1,000〜1万」のような幅で表示されることがあります。幅のままでも判断には使え、下限の数字を見ておけば保守的な見積りになります。

検索ボリュームが十分にあっても、競合の多さは別です。士業や美容など、検索1回あたりの価値が高い業種はCPCが高く、同じ30万円で取れる問い合わせの件数が業種によって4倍以上違います。WordStreamの2025年調査では、業種別のCPL(リード1件あたりの費用)は最も安い自動車整備の28.50ドルから、最も高い弁護士・法律サービスの131.63ドルまで4.6倍の開きがありました。検索されていても、予算がそのCPCに見合わなければMeta広告で入口を作る判断は成り立ちます。

2. 第2の軸:成果を「今すぐ」と「先」のどちらに置くか

2つ目の軸は、初めての広告で何をコンバージョン(CV、問い合わせや購入などの成果地点のこと)とするかです。問い合わせや購入など、3か月以内に数字で確認できる成果を置くなら、意図の明確な人に当たるGoogle広告が有利です。先に名前を覚えてもらい、半年後の指名検索や来店につなげたいなら、Meta広告の面で繰り返し見せる設計が合います。

費用の感覚も変わります。先の2つの調査では、Google広告の検索広告のCPLはWordStream 2025の平均(実際は中央値で算出)で70.11ドル、Meta広告のリード獲得広告はLocaliQ 2026年版の平均で27.39ドルでした。1ドル150円で換算すると約1万500円と約4,100円。差は約2.6倍。調査の年は1年ずれますが、数字だけ見るとMeta広告が2.6倍ほど安く見えます。ただ、この2つは「リード」の中身が違います。検索広告のリードは自分から探しに来た人で、Meta広告のリードはたまたま見て反応した人を含むため、商談化率まで追うと差が縮むことが多く、取れた件数の安さで媒体を決めるのは早計です。

業種別に整理すると、次の表のようになります。あくまで典型で、第1の軸で調べた自社の検索ボリュームが優先です。

業種・商材の型 最初の1媒体 理由
士業・修理・医療など「困ったときに探す」業種Google広告困った瞬間に検索される。緊急性が高く、見せに行く広告では間に合わない
BtoBの業務ツール・設備Google広告課題名で検索される。決裁者が勤務中に調べる
アパレル・雑貨・食品などの見た目で選ぶ商品Meta広告画像と動画で欲しくなる。商品名での検索は少ない
新しいカテゴリのサービス・D2CMeta広告検索ボリュームが育っていない。悩み語に需要があればGoogle広告も候補
地域密着の店舗・教室どちらも可「地名+業種」の検索量で決める。少なければMeta広告の地域指定
採用・求人Meta広告転職を考え始めた層に届く。職種名検索は求人媒体と競合して高い

3. 予算で絞る:月30万円以下なら1媒体に

両方試したい、という気持ちは分かります。けれど、月30万円以下で2媒体に割るのはすすめません。理由は件数です。

Meta広告は、広告セットごとに週50件のCVが集まるまで「学習中」の扱いになり、配信が安定しません。月30万円をMeta広告だけに使った場合、週あたりの予算は約6万9,000円で、CPA(CV1件あたりにかかった広告費)が5,000円なら週に14件前後。これでも50件には届かず、月30万円を半分に割って15万円ずつにすると、週7件程度にまで落ちます。Google広告の自動入札も、CVの件数が少ないほど判断材料が薄くなり、両媒体とも「学習が進まない状態」で3か月が過ぎることになります。学習の詳しい仕組みは「Meta広告の「学習が限定的」とは」で扱っています。

1媒体に絞って30万円を使えば、少なくともその媒体では判断に足る件数に近づきます。月30万円でCPA 1万円なら月30件。この30件があって初めて、広告文やLP(広告のリンク先ページ)のどこを直すかという次の議論が始まります。2媒体目は、1媒体目でCPAが目標に収まり、増額しても悪化しない水準が見えてから足すのが順番です。1媒体の中でも、キャンペーンの本数の目安は1〜2本から。分けすぎると件数が散ります。

ここまでの2つの軸と予算で媒体は決まります。ただ、決めた媒体が「正解だったか」は、出した後の数字でしか分かりません。そしてその数字を読む力は、最初の広告を出したばかりの担当者にはまだ備わっていないのが普通です。CVR 3%が業種として低いのか、広告文が原因なのか、計測が半分落ちているだけなのか。この切り分けは、同じ業種のアカウントを複数見た経験がないと、どこから疑えばよいかの当たりが付きません。

※ 初めての広告の数字が「良いのか悪いのか」を判断する基準が手元にない方へ ― 月次の広告診断は、読み取り専用の権限だけで現役の運用者がアカウントの状態を確認します。実際の診断レポートのサンプル(無料)をご覧ください。

4. 最初の90日は「媒体の評価」ではなく「計測の確認」

媒体を決めて出稿したら、最初の90日の目的を取り違えないことです。この期間に分かるのは、GoogleとMetaのどちらが良いかではなく、自社の計測が動いているかどうかです。媒体の評価はその後。

順番を間違えやすい。初めての広告でいちばん多い失敗は、媒体の選択ではなく、CVが計測されないまま1か月走ることです。問い合わせは来ているのに管理画面では0件、という状態では自動入札の学習材料がなく、どの媒体を選んでいても結果は出ません。出稿前に出稿前の準備4点(名義・計測・支払い・LP)を済ませ、とくにテスト送信で1件計測されることを確かめ、出稿後1週間で管理画面のCV数と実際の問い合わせ件数を突き合わせます。この手順は「コンバージョンが計測されない」の記事にまとめてあります。

媒体を決めた後に起きやすい失敗も3つ挙げておきます。1つは、Google広告で検索広告のつもりが、キャンペーン作成時のおすすめに沿ってディスプレイ面にも配信される設定になっていて、予算の3割がサイトの閲覧者に流れていたケース。もう1つは、Meta広告で配信地域を日本全国にしたまま、商圏が半径5kmの店舗の広告を出していたケース。そして最後が、Google広告とMeta広告で同じLPを使い、検索で探しに来た人と、たまたま見て来た人に同じ説明を読ませているケースです。どれも媒体の選択は正しかったのに、設定で結果が変わった例で、出稿の翌週に一度、キャンペーン設定を上から順に読み返すだけで気づけます。

90日の見方の目安を書いておきます。最初の30日は計測と配信の確認で、CPAは見ない。31〜60日でCPAの水準を把握し、目標との差を見る。61〜90日で広告文かLPかの一方だけを直して、変化を見る。90日経って目標CPAの1.5倍以内に収まっていれば、その媒体で続ける価値があり、3倍を超えているなら媒体ではなく商材と訴求の相性から見直します。

5. 判断は自社で、採点は外の目で

検索されているかを調べ、成果の定義を決め、予算で絞る。ここまでは管理画面とキーワードプランナーがあれば自社で判断できますし、むしろ商材を知っている自社の人が決めるべき内容です。業種の表はあくまで出発点で、自社の検索ボリュームを調べた結果が違えば、そちらに従って構いません。

自社で難しいのは、その後です。出稿から90日の数字を見て、媒体の選択が正しかったのか、設定や計測に問題があって本来の実力が出ていないだけなのかを切り分ける作業は、比較対象となる他のアカウントの経験がないと成立しません。初めて出した広告のCPAが1万2,000円だったとき、それを「この業種ならこんなもの」と読むか「計測が半分落ちている」と読むかで、次の90日の使い方が変わります。媒体を選んだのが自社である以上、その選択が当たっていたかどうかの答え合わせだけは、自社の数字しか知らない目ではなく、同じ業種のアカウントを何件も見てきた目に一度預けたほうが、読み違いの幅は小さくなります。

※ 出稿から90日の数字を、自社のアカウントだけで判断するのが不安な方へ ― 現役の運用者が毎月の状態をチェックする形があります。実際の診断レポートのサンプル(無料)で確認できる項目をご覧いただけます。

よくある質問

Q. 検索ボリュームが月300回程度です。Google広告で始める価値はありますか?

A. 月300回では足りません。クリックされるのは多くてその1割前後で、月30クリック程度にしかならないからです。CVRが5%でも月1〜2件のCVで、学習も評価も進まない規模です。この場合は、悩み語まで広げて月1,000回を超えるか確かめ、超えなければMeta広告で知ってもらう段階から入るほうが、同じ予算で届く人数が大きくなります。商圏が狭い店舗なら、Googleビジネスプロフィールの整備を先に済ませるという選択もあります。

Q. 代理店に「両方やりましょう」と言われました。断るべきですか?

A. 月の予算が60万円を超えていて、それぞれの媒体で学習に足る件数が見込めるなら、両方でも構いません。30万円以下で両方を提案されたら、「どちらの媒体でも週に何件のCVが見込めるか」を数字で聞いてください。答えが週10件を下回るなら、1媒体に寄せる提案に変えてもらうのが筋です。断るというより、順番を1媒体ずつにしてほしいと伝えれば、まともな代理店なら応じます。

この記事の執筆者:アドサプリ運営チーム(運営:ライムクロス株式会社)。現役の広告運用者が、月次の広告アカウント診断「アドサプリ」を提供しています。

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