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ダーツの的の中心付近に刺さった矢

コンバージョンアクションのメイン/サブとカウント方法:初心者が間違える3点

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コンバージョンアクションのメイン/サブとカウント方法:初心者が間違える3点

アドサプリ運営チーム2026.10.19
ダーツの的の中心付近に刺さった矢

Google広告のコンバージョン(CV、問い合わせや購入などの成果地点のこと)の設定で、始めて3か月前後の担当者がつまずく場所は3つに絞れます。①成果地点を全部「メイン」にして入札の教師データを薄める、②問い合わせフォームのカウント方法を「全件」のままにして1人を2件と数える、③GA4から取り込んだCVを既定の「サブ」のまま放置するか、逆にGoogleタグと二重に数える。この3つです。どれも管理画面の「目標」メニューから数分で直せますが、気づかないまま半年動いているアカウントが珍しくありません。

見分ける起点は、レポートに並ぶ2つの列です。「コンバージョン」列にはメインのアクションだけが入り、自動入札はこの列を見て配信先を決めます。「すべてのコンバージョン」列にはサブも含めた全部が入ります。月60万円の広告費で「コンバージョン」が160件、うち商談につながる問い合わせが40件しかなければ、入札は残り120件の資料ダウンロードに向かって最適化されています。CPA(CV1件あたりにかかった広告費)は見た目3,750円、実力は15,000円。この差が、設定の区分1つで生まれます。

この記事の要点

  • 入札に使われるのは「コンバージョン」列=メインのアクションだけ
  • リード獲得のフォーム送信は「1回」、商品購入は「全件」で数えるのがGoogleの推奨であること
  • GA4から取り込んだCVは既定でサブ。メインに変えるのはGoogle広告側でしかできない
  • 設定の変更は変更後のCVにしか効かず、短い間隔で何度も触ると入札が追いかける対象が定まらない

CVの二重計上など、計測のずれを見つけて直し方まで書いた診断の例をご覧いただけます。

サンプルを見る(無料・その場でダウンロード)

1. 「コンバージョン」列と「すべてのコンバージョン」列は別の数字

まず列の話です。Google広告ヘルプ「メインとサブのコンバージョン アクションについて」では、メインのアクションは入札の最適化とレポートに使われ、「コンバージョン」列に表示されると説明されています。サブは「モニタリングのみ」の扱いで、「すべてのコンバージョン」列にだけ入ります。つまり、管理画面で見ている「コンバージョン」の数字は、担当者が何をメインに指定したかで変わる数字です。

ここに最初の落とし穴があります。コンバージョンアクションを新規に作ると、種類によってはメインが既定になり、作った分だけ「コンバージョン」列に積み上がります。電話ボタンのタップ、資料ダウンロード、問い合わせ完了、ページ滞在。全部メインなら、入札はそれらを同じ1件として扱います。

例外も1つ押さえておきます。キャンペーンごとに「カスタム目標」を作って特定のアクションを入れた場合は、メインかサブかに関係なく、そのアクションが入札とレポートの両方に使われます。「サブにしたのに入札に効いている気がする」という相談の原因は、たいていこのカスタム目標です。

メイン/サブの切り替え場所は、2026年10月時点のメニュー名で「目標」メニューの「コンバージョン」から「概要」を開き、目標を選んで「目標を編集」、そこで「メイン」か「サブ(モニタリング専用)」を選びます。

2. 間違い①:成果地点を全部メインにしている

冒頭の例を数字で追います。月の広告費60万円。フォーム問い合わせ40件、資料ダウンロード120件、どちらもメイン。「コンバージョン」列は160件、CPAは60万円÷160件で3,750円です。見た目は優秀です。

ところが営業に渡せるのは問い合わせの40件だけで、本当のCPAは60万円÷40件の15,000円。問題は数字の見栄えより、自動入札がどちらを追いかけているかにあります。160件のうち75%が資料ダウンロードなら、入札は「資料をダウンロードしそうな人」を優先して配信先を選ぶようになり、問い合わせの40件がじわじわ減っても「コンバージョン」列は増え続けるという、気づきにくい悪化が起きます。

自分のアカウントで同じことが起きていないかは、レポート画面で2分で分かります。列の設定から「すべてのコンバージョン」を追加して「コンバージョン」の隣に並べ、さらにセグメントで「コンバージョン アクション」別に分けると、160件の内訳がアクション名ごとに1行ずつ出ます。問い合わせ以外の行が「コンバージョン」列に数字を持っていれば、それが全部メイン扱いになっている証拠です。半年分を遡って見ると、問い合わせの行だけが減り続けている月も見つかるかもしれません。

直し方は単純で、営業に渡す成果地点だけをメインに残し、それ以外はサブに落とす。資料ダウンロードを入札に少し効かせたいなら、「マイクロコンバージョン」として問い合わせより小さな値を付け、価値を基準に入札させる設計のほうが、全部を同じ1件で数えるより制御が利きます。メインを1〜2個に絞ったアカウントは、CV数は減って見えますが、直近30日で30件以上という目標アクション単価の推奨ラインに届いているかどうかの判断も、初めて正しくできるようになります。

3. 間違い②:リードのフォーム送信を「全件」で数えている

カウント方法は「全件」と「1回」の2択です。Google広告ヘルプ「コンバージョンのカウント方法について」の定義は、「全件」が広告のインタラクション後に発生したすべてのCVをアクションごとにカウント、「1回」が広告クリック後のCVを1回だけカウント。推奨の使い分けも同じページに書かれていて、商品の販売は1件ごとに価値があるので「全件」、見込み顧客の獲得は1クリックにつき通常1回しか価値を生まないので「1回」です。

成果地点 区分の目安 カウント方法 理由
問い合わせフォーム送信 メイン 1回 同じ人が2回送っても商談は1件
EC購入完了 メイン 全件 2回買えば売上も2回分
資料ダウンロード サブ 1回 入札の教師にせず、件数は見ておく
電話ボタンのタップ サブ(通話内容次第でメイン) 1回 タップと通話成立は別物
主要ページの閲覧 サブ 1回 行動の指標であって成果ではない

「全件」のままのフォームで何が起きるか。答えは水増しです。サンクスページを再読み込みした人、送信後にブラウザバックしてもう一度送った人が、そのまま2件になります。月40件の問い合わせのうち6件がこの重複だとすると、「全件」では46件、「1回」なら40件。広告費60万円で割ったCPAは13,043円と15,000円で、約13%の差です。数字の見栄えだけなら「全件」のほうがよく見えますが、営業が受け取る件数は変わりません。

直す手順は短いです。「目標」から該当アクションを開き、設定の「カウント方法」を「1回」に変える。保存すればそれで終わりですが、ヘルプにもあるとおり変更は変更後に発生したCVにしか適用されません。過去の数字は書き換わらないので、月の途中で切り替えると前半と後半で基準が違う月が1つできます。月初に切り替えるか、切り替え日を社内の報告に添えておくと、翌月の比較で混乱しません。

4. 間違い③:GA4から取り込んだCVの扱い

3つ目はGA4がらみです。GA4のキーイベントをGoogle広告にインポートしたCVは、ヘルプによると既定で「サブ」になります。しかもこの区分はGA4側では変えられず、メインへの変更はGoogle広告の画面でしかできません。「GA4で設定したのにGoogle広告の入札に効いていない」という症状の正体は、ほぼこの既定値です。インポートの前提になるリンクは「GA4とGoogle広告のリンク手順」にまとめました。

逆方向の事故もあります。サイトにGoogleタグで直接設定した「問い合わせ完了」と、GA4からインポートした「問い合わせ完了」が両方メインになっているケースです。同じ1件が2つのアクションで数えられるので、「コンバージョン」列は実態の2倍に近づき、CPAは半分に見えます。成果地点が同じアクションは、どちらか1つだけをメインに残し、もう1つはサブに落とすか削除します。どちらを残すかは、計測のずれが少ないほう、つまりGoogleタグ直接設定のほうが一般には安定しますが、サイトの構成次第です。

確認の方法は簡単で、「目標」の「概要」でアクションの一覧を開き、同じ成果を指すものが2行以上ないか、ソース列が「ウェブサイト」と「Google アナリティクス(GA4)」で重なっていないかを見るだけ。所要5分です。

ここまでの3点は、自分で開けば自分で直せます。難しいのはその先で、「このアカウントでは何をメインにするのが正しいか」は、商材の商談化率や受注単価、営業が1か月に処理できる件数まで含めて決まる話であり、管理画面の中には答えがありません。しかも設定した本人は、自分が決めた区分を前提にレポートを見るので、区分そのものの妥当性は見えにくい構造になっています。今の運用会社を替える必要はなく、読み取り専用(閲覧のみ)の権限があれば、区分とカウント方法の状態は外からでも確認できます。

※ メインとサブの区分が今の商材に合っているか、見てほしい方へ ― 現役の運用者による月次診断では、コンバージョン設定の棚卸しを項目に含めています。実際の診断レポートのサンプル(無料)で確認項目をご覧ください。

5. 直す順番と、触ってはいけないタイミング

直す順番は、③の重複→②のカウント方法→①の区分、の逆順を勧めます。理由は、重複を先に消さないと②や①を直した効果が数字に出ないからです。重複の削除は即日、カウント方法は月初、区分の変更は学習期間の外。この3つのタイミングを分けておくと、どの変更が数字を動かしたかが後から追えます。

タイミングの話をもう少しだけ。Google広告ヘルプでは、入札戦略の作成や設定の変更、キャンペーンの追加・削除で入札戦略が「学習中」になり、新しい目標への調整にはCV50件程度か、コンバージョンサイクル3回程度かかることがあると説明されています。2章の「30日で30件」は目標アクション単価を使い始める推奨の目安で、こちらは学習期間の目安なので、別の物差しです。目標値の変更そのものは学習をリセットしないとされていますが、メインに入るアクションが変われば、入札が追いかける対象が変わります。区分を今日メインに変え、3日後にやっぱりサブに戻す、を繰り返すと、入札は毎回違う教師データに合わせ直すことになります。変更は1回にまとめる。変えたら2週間は見守る。それだけで、どの設定の結果なのか評価できない期間をかなり減らせます。変更した日付と内容は、管理画面の変更履歴にも残りますが、社内の共有メモに1行書いておくほうが、3か月後に「あの月からCPAが変わった理由」を探すときに早いです。

最後に線を引いておきます。列の違いを知り、区分とカウント方法を正しい値に合わせ、重複を消すところまでは、この記事の手順で今日中に終わります。終わらないのは「その値で入札が本当に正しい人を追いかけているか」の答え合わせです。検索語句の中身、CVの質、商談化率。設定の正しさは、設定画面ではなく結果の側にしか現れないので、自分の決めた前提の上で自分の結果を評価する作業には、どうしても死角が残ります。そこだけは、同じ画面を違う前提で読む人の目を借りたほうが早いです。

※ 直した設定が結果に結びついているか、月1回だけ外から点検してほしい方へ ― 実際の診断レポートのサンプル(無料)を用意しています。

よくある質問

Q. メインのアクションを1つに絞ると、CV数が少なすぎて自動入札が回らなくなりませんか?

A. 月30件を下回るなら、その懸念は当たっています。ただし解決策は「資料ダウンロードもメインに戻す」ではなく、問い合わせより手前の行動に小さな値を付けて入札に加えるか、入札戦略を一段手前(クリック数の最大化や、目標アクション単価を設定しないコンバージョン数の最大化)に戻すほうが筋がよいです。薄い教師データで無理にCPA目標を追わせるより、件数が溜まるまでの3か月は配信量を確保する設計のほうが、結果として商談は増えます。

Q. 代理店に運用を任せています。区分やカウント方法は自分で変えてよいですか?

A. 変える前に、まず現状を一覧で書き出して代理店に見せるところから始めるのが安全です。区分を変えると「コンバージョン」列の数字が過去と連続しなくなり、代理店のレポートも同じ影響を受けます。重複の削除のように誰が見ても正しい修正は依頼として出し、どの成果地点をメインにするかは商談化率の数字を持ち寄って一緒に決める。この順番なら、関係を壊さずに設定の主導権を自社に戻せます。

この記事の執筆者:アドサプリ運営チーム(運営:ライムクロス株式会社)。現役の広告運用者が、月次の広告アカウント診断「アドサプリ」を提供しています。

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