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GA4「AIアシスタント」チャネルの見方|ChatGPT流入計測

作成者: アドサプリ運営チーム|Jul 23, 2026, 1:34:04 PM
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GA4「AIアシスタント」チャネルの見方:ChatGPT・Gemini経由の流入を正しく計測する

アドサプリ運営チーム2026.07.23

GA4の「AIアシスタント(AI Assistant)」チャネルとは、ChatGPTやGeminiなどの生成AIアシスタント経由のサイト流入を自動で分類する、デフォルトチャネルグループに新しく追加されたチャネルです。2026年5月13日にGoogleから発表され、6月にかけて多くのプロパティへ順次反映されました。これまで「Referral」や「Direct」に紛れていたAI経由の流入が、標準レポート上でひと目で分かるようになった、という変化です。

「最近、参照元レポートでchatgpt.comが目立ってきた」「AI経由の流入は結局どこを見ればいいのか」。広告運用の現場でも、こうした相談が増えています。本記事では、このチャネルの正式な仕様(何が含まれるか)と死角(何が漏れ、何が混ざるか)、過去データとの比較で失敗しないための確認手順を、現役運用者の目線で整理します。結論を先に言えば、「新チャネルの数字は鵜呑みにせず、漏れと混入を差し引いて読む」が基本姿勢になります。

この記事の要点

  • 2026年5月13日発表・順次反映。英語ヘルプでの正式なチャネル名は単数形の「AI Assistant」
  • 分類条件は「リファラーが認識済みのAIアシスタントに一致すると、メディアが ai-assistant に自動設定される」こと
  • GoogleのAIによる概要・AIモードは含まれず、アプリ経由やURLコピペの流入はDirectに漏れる(過小計測)
  • 過去データには遡及適用されないため、前年比較では「Referral減」に見える点に注意

1. GA4「AIアシスタント」チャネルとは:正式名称と追加の経緯

Googleは2026年5月13日、GA4のデフォルトチャネルグループに生成AI経由の流入を分類する新チャネルを追加すると発表しました。反映は段階的で、6月下旬までには多くのプロパティで実際に表示が確認されています。「Organic Search」「Paid Search」「Referral」などと並ぶ標準チャネルのひとつとして、追加設定なしで自動的に使われます。

表記は「AI Assistant」(単数形)が正式

細かい点ですが、表記は意外と混乱しがちです。英語版ヘルプのチャネル定義一覧では、チャネル名は単数形の「AI Assistant」と記載されています。一方、同じヘルプの説明文では複数形の「AI Assistants」という表現も使われており、日本語の管理画面では「AI アシスタント」と表示されるケースと、英語表記のまま表示されるケースの両方が報告されています。社内レポートで名称を統一しておくと、後の集計時に迷いません。

なお、この変化の背景には、AIアシスタント経由の流入が無視できない規模になってきたことがあります。AI経由の訪問者は従来「Referral」の中に埋もれており、切り出すには手動でカスタムチャネルグループやセグメントを組むしかありませんでした。それが標準機能になった、という位置づけです。すでに自前でAI流入用のカスタムチャネルを定義していた場合、その定義が無効になるわけではありません。ただし、自前の定義とデフォルトの分類で対象ドメインの範囲が異なると数字がずれるため、どちらを正とするかを社内で決めておくことをおすすめします。

2. 分類条件:どの流入が「AI Assistant」チャネルに入るのか

分類の仕組みは、ヘルプの記載を要約すると次の2段階です。

  • ステップ1:流入時のリファラー(参照元)が、Googleが認識しているAIアシスタントの一覧に一致すると、メディアが「ai-assistant」、キャンペーンが「(ai-assistant)」に自動設定される
  • ステップ2:チャネル定義として「メディアが ai-assistant に完全一致」する流入が「AI Assistant」チャネルに分類される

対象となるAIアシスタントの例として、ヘルプにはChatGPT、Gemini、Deepseek、Copilot、Grokが挙げられています。Claudeからの流入も対象になっていることが確認されたと報告されています。一覧の全体は公開されておらず、今後も更新されていくと見られます。

重要な除外条件がひとつあります。Google自身の「AIによる概要(AI Overviews)」と「AIモード」経由の流入は、このチャネルには含まれません。これらは従来どおり「Organic Search」に分類されます。つまり「AI Assistant」チャネルの数字は「Google以外の生成AI経由」であり、検索結果上のAI要約経由の流入量はここからは読み取れない、という点は押さえておきたいところです。

UTMパラメータ付きのリンクはどうなるか

もうひとつ実務で気になるのが、手動のUTMパラメータとの関係です。GA4の分類は原則としてリンクに付与されたパラメータを優先するため、utm_sourceやutm_mediumが明示されている流入は、リファラーがAIアシスタントであってもそのパラメータに基づいて分類されると考えられます。自社でAI向けに配布しているURL(たとえばプレスリリースや構造化データ内のリンク)にUTMが付いている場合、AI Assistantチャネルに乗らない可能性がある点は頭に入れておくとよいでしょう。

3. このチャネルの死角:過小計測とbot混入

新チャネルは便利ですが、「AI経由の流入の全量が正しく見える」わけではありません。方向の異なる2つの死角があります。

死角1:リファラーが渡らずDirectに漏れる(過小計測)

分類の起点はあくまでリファラーです。つまり、リファラー情報が渡らない流入はすべて対象外になります。たとえばAIアシスタントのスマホアプリからの遷移、回答に表示されたURLをコピーしてブラウザに貼り付けた訪問、社内チャットに転記されたリンクからの流入などは、多くの場合「Direct」に落ちます。さらに言えば、AIの回答を読んで納得し、後日ブランド名で検索して訪れる人はOrganic Searchや指名検索の広告に現れます。「AI Assistant」チャネルの数字は、AIがもたらした影響の一部にすぎないと考えておくのが実務的です。この構造はダークファネルの議論とまったく同じです。

死角2:人間ではないアクセスの混入(過大計測)

逆方向の死角もあります。AIアシスタントやAIエージェントがユーザーの代わりにWebページを閲覧しに来るアクセスが増えており、その一部は通常のブラウザとして振る舞うため、計測から完全には除外しきれないと言われています。「AI経由のセッションが急増したのにコンバージョンも滞在もゼロ」という場合、人間の訪問ではない可能性を疑う余地があります。エンゲージメント率や地域・デバイスの偏り、特定の時間帯への集中といったシグナルとセットで見るのが安全です。数字が広告の入札や予算配分の判断に影響するレベルであれば、探索レポートで該当セッションの行動を個別に確認してから結論を出すことをおすすめします。

4. 過去データの扱い:前年比較の落とし穴

もうひとつ実務で必ず引っかかるのが、期間比較です。この変更は過去のデータには遡って適用されません。反映日より前のChatGPT経由の流入は、当時の分類(多くはReferral、リファラーなしはDirect)のまま残ります。

その結果、何が起きるか。月次や前年同期の比較で「Referralが急減し、AI Assistantが出現した」ように見えます。実態はユーザー行動の変化ではなく、分類ルールの変更による付け替えです。ここを見落とすと、レポート上で誤った考察を書いてしまいます。反映日をまたぐ比較をする場合は、チャネルではなく参照元(chatgpt.com、gemini.google.comなど)を軸にしたセグメントで揃えると、期間をまたいで一貫した集計ができます。具体的には、探索レポートで「セッションの参照元」に対して主要なAIアシスタントのドメインを正規表現でまとめてフィルタする方法が手軽です。この切り口ならチャネル定義の変更に左右されず、反映前の期間もまとめて追えます。代理店からの月次レポートを受け取る立場の方は、この付け替えに言及があるかどうかが、レポートの精度を測るひとつの目安になります(代理店の月次レポートの読み方も参考にしてください)。

5. GA4での確認手順と、広告運用への活かし方

確認はシンプルです。標準レポートなら「レポート>集客>トラフィック獲得」を開き、ディメンションが「セッションのデフォルト チャネル グループ」になっていれば、一覧に「AI アシスタント(AI Assistant)」が表示されます(流入が1件もない場合は行自体が出ません)。

より深掘りするなら「探索」で自由形式レポートを作り、ディメンションに「セッションの参照元/メディア」や「ランディングページ」を追加します。どのAIアシスタントから、どのページに、どれだけ来ているかが分かります。メディアが「ai-assistant」の行を見れば、チャネル反映前のプロパティでも同じ切り口で確認できます。

広告運用者が見るべきポイント

広告予算を預かる立場では、次の3点を定点観測することをおすすめします。第一に、AI経由流入のランディングページ。AIに引用されているページが分かれば、LPや記事の強化先が見えます。第二に、AI経由セッションのコンバージョン率。商材によっては検索経由より高いケースも報告されており、指名検索やダイレクトCVの増加を説明する材料になります。第三に、月次での流入量の推移。まだ全体の数%というサイトが多数派と見られますが、伸び方を把握しておくと、AI時代の集客戦略(GEO/AEO)に投資するタイミングの判断材料になります。

月次レポートに組み込むならこの4点

  • AI Assistantチャネルのセッション数と全体比:絶対数より「伸び率」を見る
  • 参照元の内訳:ChatGPTとGeminiでは、たどり着くユーザー層や検討度合いが異なる場合があります
  • 流入先ランディングページの上位:AIに引用されているコンテンツの特定に直結します
  • エンゲージメント率とコンバージョン:bot混入の検知と、AI流入の質の評価を兼ねられます

いずれも標準レポートと探索機能だけで確認でき、追加のタグ実装は不要です。まずは月次レポートに1行追加するところから始めるのが現実的です。

6. 実際にあった、もったいない例

月予算300万円ほどでリスティング広告を運用しているBtoB SaaSの会社での話です。7月の定例で「Referralセッションが前月比で3割減っている。提携先からの送客が落ちているのでは」という議題が上がり、担当者が提携各社への確認に半日を費やしました。実際には、AI Assistantチャネルの反映でchatgpt.com経由の流入が付け替わっただけで、合計するとむしろ微増。分類ルールの変更を知っていれば、5分で終わる話でした。

さらにもったいなかったのは、その付け替えで見えるようになったAI経由の流入から、資料請求が月に数件発生していたことです。しかもランディングページは、広告ではほとんど使っていない技術解説記事でした。AIに引用されやすいページと広告で押しているページが違う──これはLP戦略を見直すヒントになります。数字の異変を「エラー扱い」で処理するか、「発見」として拾うか。差がつくのは、こういう小さな判断の積み重ねです。

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よくある質問

Q. GA4に「AIアシスタント」チャネルが表示されないのはなぜですか?

A. 主な理由は3つ考えられます。第一に、反映が段階的なため、プロパティによって適用時期に差があること。第二に、AIアシスタント経由の流入が1件もなければ行自体が表示されないこと。第三に、過去データには遡及されないため、反映前の期間を見ても表示されないことです。探索レポートでメディア「ai-assistant」を確認するか、参照元にchatgpt.comなどが含まれるかを見てみてください。

Q. ChatGPT経由の流入は、以前はどのチャネルに分類されていましたか?

A. リファラーが渡っていた場合は多くが「Referral」に、アプリ経由やURLコピペなどリファラーがない場合は「Direct」に分類されていました。過去データは当時の分類のまま残るため、期間比較では「Referral減・AI Assistant増」という見かけ上の変動が起きます。参照元ベースのセグメントで揃えると一貫した比較ができます。

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この記事の執筆者:アドサプリ運営チーム(運営:ライムクロス株式会社)。現役の広告運用者が、Google広告を中心とした運用の実務知見をもとに執筆しています。

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